#ブラック 営業を動かす”飴と鞭”
今思えば、前職の仕事はとても好きで、やりがいがあって、比較的私にあっていた。
けど、社長が嫌いで、今後の労働環境にも不安があって、在籍2年半で営業成績も比較的好調な時期に辞めた。
今さら悪口を書いても仕方がないのだけれど、なぜ社長が嫌いだったか...
未だに思い出すと多少悔しさが込み上げてくる事件が1つ。
当時入社2年目に差し掛かったばかりの私は、同時期に入社した同世代の子達よりも良い給料をもらっていたらしい。後々の転職活動の時にも思い知るのだけど、同世代の日本で働く人たちの平均よりも給料が良かった。
目標の達成割合に応じて会社で定められた規定通りに支給された結果そうなるのだから誰も文句が言えるはずはない。
ところが、社長はある時期私の顔を見るたびに
「めぐの給料どうやって下げようかな」と言うようになった。
業務量は多かったし、運が良かったとはいえ結果も出ているのだから
「まだ少ない。もっと支払われてしかるべき」とさえ思っていた私は非常にビックリした。(私も謙虚さが足りなかったことは反省するが)
それが一度ではなく何度も繰り返されるものだから悔しいわ、腹が立つわ、、、
その怒りを泣きながら(やや感情的になりすぎた)信頼していた直属の上司にぶちまけたところ、
上司は私を慰めながらも社長をバカにするなと、擁護するような発言さえしはじめて、余計に失望してしまった。
そんなわけだから(他にも色々あるけれど)、社長のことが大嫌いだった。
けれど、直属の上司がそうであったように
ある程度長く勤めている人たちにとって社長はカリスマ的存在であったらしく、
給料が上がらなくとも、社長に誉められることや休日出勤・サービズ残業してまで仕事に取り組むことを誇らしそうにしている人が少なくなかった。
(ちなみに、営業には1ヶ月当たり約30時間分の”みなし残業手当”が固定でついているが、 「え、それ1週間分の間違いでしょ?」っていうくらい平均残業時間は多かった)
なぜ、そんなに献身的に働く社員を育てることができたのか。
1つの要因が飴と鞭であると思う。
先に挙げたようにモチベーションを下げるようなことをわざわざ言う一方で、
誉めるときは大きな声で「よくやったな。すごいじゃないか。」と嬉しそうに繰り返す。
大きな会社でなかったから社員全員の顔と名前も覚えていた。社長室の扉も開けっぱなしにしたがった。よく歩き回って社員に話しかけていたし、半強制参加のお花見会や納涼会などもある程度の経費を費やして開催してくれていた。
懐の深い経営者かつ、どこか親近感を残した父親的な雰囲気もあった。
長く勤めれば勤めるほど、そんな彼のために働きたいと思う人が増えるのも経営者として大事な資質であったのだろうと思う。
当時、彼が好きだった人たちが書いた本。いつも2~3人(2~3社)しか名前があがらなかった。笑
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